今日は久しぶりにサトコの話。
病院から施設に入所する時のお話です
認知症に効く薬とは?
昨年末の入院のおり、医師から「認知症」と診断を受けました。
とは言っても家族にしてみれば「いつものサトコ」で、
診断を受けたからといって急に変わった様子は見られなかったので
なかなか実感できないものだなと思っていました。
↓その時の心情はこちらの記事で
ある日、サトコのベッドの近くに薬の処方箋が置いてありました。
よく見ると、知らない名前の薬があります。その名は「ドネペジル」。
知らないうちに、アルツハイマー型認知症の薬が追加されていたのです。
それを見て、ああ、サトコは本当に認知症なんだなと。
これからずっとこの薬を飲み続けないといけないのだなと思いました。
個人の医療費は施設が負担するのです
退院して介護老人保健施設(老健)に入所することになったサトコ。
サトコはいくつか持病があり、定期的に通院していました。
処方される薬は種類も量も多く、中には高価なものもありました。
医療保険制度によって実質1割の負担で済んでいるからこそ、
継続して使用できている状況でした。
ところが、老健に入所すると
1日24時間「介護保険制度」を利用することになります。
それまで知らなかったのですが、
「介護保険」と「医療保険」は同時に使えないんだそうです。
すなわち、老健に「入所(介護)」しながら「通院(医療)」はできないということ。
へえそうなんだ。初めて知ることばっかりだ…
また薬についても同様で、
施設に支給される保険料から全員の分を賄うことになるため、
例えばサトコが今までどおり高額な薬を使ってしまうと
他の人のぶんの薬代がなくなってしまう。
1人だけ高額な医療費をわりあてるわけにはいかない、ということらしいのです。
ということで、サトコにかかる薬代を見直すために入所前に懇談がありました。
すぐにターゲットになったのはリウマチの薬。
それまでは自己注射をしていましたが、安価な飲み薬に切り替えることになりました。
そして驚いたことに、認知症の薬である「ドネペジル」もその対象に。
施設職員である薬剤師さん曰く、
「サトコさん程度の認知症なら飲まなくてもよさそう。高価だし…やめましょう!」
とのこと。
もうずっと飲み続けなければならないと思いこんでいたので
「高い」という理由でやめられるものなのか…とモヤっとしましたし、
「(飲んでも)飲まなくてもよい」なんて、不確かな薬なのか?
という気もしてきます。
お金と健康、どこかで天秤にかけなければならないというのはわかるんですが
それによって認知症が悪化したら本末転倒だし…施設としても悩ましいところなのかもしれません。
飲まなくてもよい、という判断の真意はよくわかりませんが、
薬の種類が減ったことは間違いないので、嚥下力の弱いサトコにとっては負担減になったかな…ということで納得しておきたいと思います。
それにしても、介護と医療って
受ける側からは近くにあるように見えるけど
制度としては分断されているのかもなーと思いました!
「介護保険」創設の理由が医療との分離でした
お金と健康の天秤であれば選択の余地がありますが
お金と命だとそうもいってられません
しかし現行の制度ですとそこに壁があります
健康の延長に命があるという視点はないです
高齢化による影響をを病気と捉えるか状態と捉えるか、、、
その選択を迫られるということです
医療する側、介護する側、両者ともに足かせができたように思うことがあります