こんにちは。さとういもこです。
サトコが亡くなってからもうすぐ1年になります。
はじめのうちは気持ちの整理も兼ねて勢いよくすすめた遺品の整理。だんだん要不要がわからない段階になってきました。
今回はサトコが残した「モノ」にまつわるお話です。
こんなところに!?家中に点在する遺品たち
サトコはわりと「しまっちゃうおばさん」でした。
「目に見えないところにしまうこと=片付け」という方法をとっていたので、押し入れや天袋や…家のあちこちにモノが残っているんです。しかも中身や場所についてラベリングしてあるわけでもなく、把握していたのはサトコのみ。サトコのものなのか、亡き義父のものなのか、もっと昔のものなのかもわからないものがあそこにもここにも…えええとあの奥の古い段ボール何が入ってるの???
こんなところに古いアルバムが
開いてみると、とても古い白黒写真…サトコの字で書かれた注釈によると、満州で撮られた写真のようでした。
実はサトコは満州生まれ。戦後、両親と兄妹と一緒に引き揚げてきたそうです。
アルバムに貼られた写真は、誰が写っているのかわたしにはわからないほど古いものばかり。大人ばかりの記念写真や、建物の普請の様子。家族らしき写真があっても、子ども時代のサトコの姿がそこにあるのかどうかもわかりません。
ですが、貼られたアルバムはそれほど古いものではなく、ノリのついた台紙に貼り込むタイプ。ポケットアルバムが流行る前……30年くらい前のものでしょうか。サトコのお父さんが亡くなった時に「形見分け」としてもらった写真なのかも。そう考えると、時代的にも納得がいきます。
サトコはどんな思いでこのアルバムを作ったのだろう。嫁いできたこの家で、家事や子育ての合間に作業している姿を思い浮かべてみました。
両親のおもかげ、遠い満州の景色、育った家……。満州にいたころは幼なすぎて記憶にない写真も多かったはず。でも、自分のルーツを確認してアルバムにまとめていく作業は、サトコにとって「心の支え」だったのだろうなと思えて、ぐっと胸が詰まってしまいました。
いつか思い出に
わたしはまだ両親もいて、生家もあって、会おうと思えばいつでも会えるしいつでも帰れます。
当然、なつかしむ気持など湧いてくることもなく、たまに実家に帰れば「使わないものは何でも捨ててまえーー!」と思ってるのだけど、ひとたび両親が亡くなれば、すべてが捨てられない思い出に変わるのかもしれません。
サトコの初盆に思ったことでした。
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